ある年の年次総会を終えてから一週間ほど経ったころ、無事に終えたと思っていた私に予期せぬ情報がもたらされました。年次総会に出席した保護者から役員の振る舞いにがっかりしたとのコメントが届いたのです。

聞けば、入学して初めての年次総会をとても楽しみにしていた保護者の方からのコメントでした。私たちの年次総会は20名を超える役員が壇上にズラ~ッと並んで座るのが慣例となっているのですが、この役員たちが、議事の進行中にずっとうつむき気味にスマホを触っている様子が見えていたと言うのです。保護者として真剣に会長の話を聞いている一方で、役員の振る舞いの何たることか!と大きく落胆されたそうです。

 

役員たちにとって、会長のご挨拶はさすがに総会当日に初めて聞くものですが、議事の内容について事前に何度も目を通し、確認したうえで当日に臨んでいますので、議事の内容、特に報告事項については、改めて聞く必要の無い内容には違いありません。かといって、総会に臨む姿勢としてスマホばかりを触っているというのは決して褒められた態度ではありませんでした。当時、役員の中でも中堅の立場にあった私は、出席者からのコメントを在り難いご指摘と思い、役員内で共有したものでした。

 

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そして翌年の年次総会を迎える頃、数名の新任役員を含む新体制での年次総会でもあり、前年の出席者からコメントも含め、総会中は議事に集中しましょう、スマホは極力触らずに、と共有してから総会当日に臨みました。

当日、私は入口で来場者をお迎えしていました。やがて司会担当の者がマイクで「開始時刻となりましたので、これより年次総会を開会いたします。」とアナウンスしました。これを聞いた私は入口の扉を閉め、壇上の自身の席を向かったのですが、司会から進行中の注意点が読み上げられている中を歩きつつ壇上を見上げると、まだ数名の役員がスマホを見ている状況が見えたのです。「次第に入る直前にメール等をチェックしているだけだろう」とは思いつつも、一番隅の席に座っていた役員に、「スマホには気をつけるようにって回して」と小声で言ってから自席に着きました。結果的にこの私のひと言が余計でした。

次第の最初は会長挨拶です。会場全体が静かになり、会長が立ち上がりマイクをもって話そうとしたその瞬間、壇上で一斉に様々な着信音が鳴り響いたのです。私の伝言を聞いた役員が、その伝言を役員全員で構成されるLINEのトークグループへ「スマホを見ない様に気を付けましょう。」と投稿したため、これを知らせる着信音が一斉に鳴り響いたのでした。役員の半数以上がマナーモードにもしていませんでした。

言うまでもないとは思いますが、私は伝言ゲームの様に耳打ちして回してもらおうとの意図でしたが、まさか投稿されるとは思いませんでした。

この出来事が失敗として語り継がれることとなったためか、翌年からの年次総会でスマホを見る役員は居なくなり、壇上には毅然とした態度で総会に臨む役員の姿が目立つようになったのでした。

役員は保護者から見られているという自覚が大切だというお話でした。ただ、自意識が過剰のなるのも問題かと思いますが。

 

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