自分の卒業アルバムには、それが小学校であろうと、高校であろうと、巻末には同級生の住所、電話番号が書かれた”住所録”が付いているのが当たり前でした。普段、この住所録のお世話になることは少ないものの、急に連絡を取りたい時や年賀状を送る際など、頻度は少なくても他に代わるものの無い価値が、この住所録にはありました。またクラス単位で”連絡網”があったのも懐かしいひとつです。

現在多くの学校が卒業アルバムの住所録を廃止しています。それだけでなく、同級生の名簿を入手することさえもほぼ不可能に近いのではないでしょうか。理由は言うまでもなく個人情報の保護にあります。

毎日の様に大手企業で発生した情報漏えい事故の記事がメディアで報じられ、その実被害の有無を問わず一定の社会的制裁を負わなければならない状況が垣間見えます。メルカリでは卒業アルバムそのものが売買され、「名簿買います」を掲げるサイトも少なくありません。そんな状況下において、教育機関が名簿作成に神経質になることに異を唱えることなどできるはずもありません。

それでもなお、保護者会やPTAで活動していると「名簿があったらなぁ・・・」と思う瞬間は多いもので、「面識のない方に連絡を取らなければならない」、「保護者全員に急いで伝えたい」といった状況に、必ずと言って良いほど遭遇します。当然の事ですが、もし学校側に相談しても「名簿は開示できません。」と言われるだけです。(簡単に開示されたらそれはそれで大問題)

そこで私が提案したいのは、名簿ではなくアドレス帳を整備するという事です。このアドレスとはもちろんメールアドレスを意味します。電話番号も住所も不要です。誰のメールアドレスかだけが判るリストで良いのです。これがあるのと無いのとでは連絡業務に雲泥の差があります。メールアドレスが個人情報に該当しない訳ではありません。他の個人情報に比べれば価値が低いという事実を知っておくことが大切です。万一漏えいした場合のリスク、対策も比較的柔軟に考えることが出来ます。

最近は緊急連絡システムを導入している学校も多く、年度初めに全てのご家庭がメールアドレスを登録するという作業をしています。もし保護者会、PTAとしてこの緊急連絡システムの利用が許されるのであれば利用しない手はありません。

メールアドレスを集める際、絶対にやって欲しくないことがあります。それは、メールアドレスを紙に手書きさせることです。間違いなく書き間違い、読み間違いを誘発し、正しいメールアドレスを得るまでに膨大な時間を費やすこととなります。メールアドレスを口頭で聞き出すのもナンセンス。

必ず集める側でメールアドレスをひとつ用意して、そのアドレスを読みやすいフォントで印刷した紙を配布しましょう。「ココにメールしてください。本文にお名前を書いてください。」と。迷惑メール云々の手間は避けられませんが、手書きのメールアドレスからアドレス帳を作成することに比べれば何百倍もスマートです。

スポンサードリンク